研究課題/領域番号 |
08457096
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 康彦 三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
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研究分担者 |
西尾 真智子 三重大学, 医学部, 助手 (70156040)
河野 光雄 三重大学, 医学部, 講師 (00234097)
鶴留 雅人 三重大学, 医学部, 助教授 (50159042)
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キーワード | Cell Fusion / FRP-1 / CPE / パラミクソウイルス |
研究概要 |
FRP-1/CD98 heavy chainのmRNAのcDNAおよびCD98 heavy chainの細胞内ドメインをhPIV2のHNと入れ替えたもの(FRP-1-2HN)と330番目のCysをSerに変えた(FRP一1-330Ser)2種類のmutant FRP-1のcDNAを組み込んだ発現ベクターpcDL-SRα296とネオマイシン(G418)耐性選択マーカーをもつpkan2をトランスフェクトし構成的に発現させたL929細胞、HeLa細胞を樹立した。抗FRP-1抗体によりNDV感染L/FRP-1細胞は細胞融合を誘導されたが、L/FRP-1-2HNおよびL/FRP-1-330Ser細胞は細胞融合を誘導されずこの2種類のmutant FRP-1分子は細胞融合に対する活性を失っていた。Dominant negative FRP-1発現しているHeLa/FRP-1-2HN細胞(6クローン)はHeLa細胞およびHeLa/pkan2細胞(pkan2のみ発現したもの)よりNDVおよびhPIV2感染により誘導される細胞融合が抑制された。抗FRP-1抗体の生物活性はHeLa/FRP-1-2HN細胞では抑制された。NDVおよびhPIV2感染に対してHeLa/FRP-1-2HN細胞のウイルスのreplication(ウイルスの増殖・蛋白合成・蛋白発現)はHeLa細胞と差を認めなかった。HeLa/FRP-1-2HN細胞はMunps virus,SV5,SV41による細胞融合も同様に抑制された。これらの結果より少なくともルブラウイルス属により誘導される細胞融合にFRP-1分子が促進的に関与していることが推測された。今後、FRP-1のLigandを見い出し、FRP-1の生理的活性を解析する予定である。
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