研究課題/領域番号 |
08457099
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
中島 捷久 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40012778)
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研究分担者 |
中島 節子 国立公衆衛生院, 衛生微生物学部, 室長 (80124402)
信沢 枝里 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (90183904)
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キーワード | インフルエンザウイルス / レセプター / 神経病原性 / 経鼻接種 |
研究概要 |
1)神経病源性を持ったヒトインフルエンザウイルスはマウス脳において黒室神経細胞に特異的親和性をもっていることをウイルス感染マウス脳切片の解析から明かにした(J.Exp.Med.181,2161-2169.1995). 上述の研究ではウイルスを脳内接種したものであり、効率よく脳内感染をひきおこし、脳内ウイルス増殖部位の検討には適しているが、自然感染の現象とはことなるため、神経病原性ウイルスを経鼻接種して脳内ウイルス増殖を検討した。其の結果血行性に脳内にウイルスが侵入する際にはcatechoraminegic neuronsでウイルスが増殖することがわかった。 2)脳内でウイルスが増殖するにはレセプターのシアル酸が重要であることがわかったが、ウイルスレセプターの認識に関与するウイルスが出現するようになったのでこのウイルスのレセプター特異性、またこのレセプター特異性がなにによって規定されるのかを明かにしようとした。このウイルスはHA遺伝子に変異がおこっていた。さらに、この変異は糖鎖に関係するアミノ酸ではなかったが、シアリダーゼル処理、やNA遺伝子の共発現によってレセプター特異性が変化することがわかった。さらにNA遺伝子の働きをM遺伝子がサポートする新しい共同作用があきらかになった。
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