研究課題/領域番号 |
08457103
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新井 賢一 東京大学, 医科学研究所, 教授 (00012782)
|
研究分担者 |
佐藤 憲子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (70280956)
渡辺 すみ子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60240735)
正井 久雄 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (40229349)
横田 崇 東京大学, 医科学研究所, 客員教授 (50134622)
|
キーワード | T細胞 / サイトカイン / T細胞サブセット / 転写因子 / 核移行 / NF-AT / NF-KB |
研究概要 |
NFATの機能解析 マウスNFATxのN末領域のカルシニューリンとの結合に関与する領域及び転写活性化に関与する領域を同定し、さらにdominant negative変異体を作成した。またNFATcのマウス胚における組織発現についてin situ hybridizationにより検討を行い、NSATcがマウスの発生過程においても何らかの役割を果たしていることを示唆する結果を得た。さらに、ヒトT細胞分化におけるNFATの制御についても解析を行い、NFATx,c,pの発現がdifferentialな制御を受けていること、特にCD4^+CD8^+細胞において発現レベルの高いNFATxは、DPにおけるNFAT-DNA結合複合体の主要構成因子となっていることを示した。この結果は、DPにおいてNFATxが重要な役割を果たしている可能性を示唆している。 T細胞サブセット特異的サイトカイン産生制御 我々はすでに、T細胞クローンを用いてNF-kB,AP-1が、Th1/Th2クローンにおいてdifferentialな制御を受けることを見い出していたが、T細胞受容体トランスジェニックマウスをナイーブT細胞のsourceとする分化系においても同様な現象がみられることを確認し、この現象は、T細胞クローンの長期培養または遺伝的背景の相違に起因するものではないと結論した。 IL-4とIL-13は、Th2細胞特異的に産生されるサイトカインであり、これらの遺伝子は、染色体上で近接して存在する。そこで、我々はこれらの遺伝子のTH2特異的発現を担う制御領域を検索し、T細胞クローン及びin vitro分化系を用いて、IL-4とIL-3の遺伝子間領域にTh2細胞への分化に伴い出現するDNaseI hypersensitive siteを同定した。さらに、Th2特異的なIL-5遺伝子の発現にGATA3が関与していることも見い出した。
|