研究課題/領域番号 |
08457139
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
宮下 和久 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50124889)
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研究分担者 |
有田 幹雄 和歌山県立医科大学看護短期大学部, 教授 (40168018)
黒田 基嗣 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手(兼任)
森岡 郁晴 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (70264877)
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キーワード | 寒冷 / 循環機能 / 精神作業 / 作業関連疾患 / 快適作業環境 / クロー / カテコールアミン / 内田クレペリン検査 |
研究概要 |
第2年度は、冷凍倉庫作業者を対象として-20℃のF級の冷凍倉庫における作業実態、ならびに寒冷環境が循環機能、精神作業等に及ぼす影響について調査を行った。 調査対象者は冷凍倉庫で働く男子で、冬期(2月)は24名、夏期(8月)は28名であった。平均年齢はそれぞれ30.5±10.5歳、34.5±10.5歳であった。防寒衣は、2〜2.5クローのものを着用していた。作業実態調査として入庫時間のタイムスタディーを行った。血圧測定は、作業開始から作業終了まで15分毎に自動血圧計を用いて行った。作業前、午前作業終了後、夕刻の3回、舌下温、血中および尿中カテコールアミンの測定と、精神検査として5分間の計算作業(内田クレペリン検査)を行った。 作業環境は、倉庫内の温度、倉庫内外の湿度および風速は冬期、夏期ともにほぼ同様であったが、倉庫外温度は夏期の方が高値であった。 入庫回数は、冬期では平均53±27回、最大92回であった。また、夏期では平均64±35回、最大144回であった。総入庫時間は、夏期の方が長かった。 倉庫内外の収縮期血圧の平均値の差が10mmHg以上の者は冬期5名、夏期8名で、夏期の方が冷凍倉庫作業によって血圧が変化する者が多かった。舌下温は、作業前に比べ夕刻に低くなる傾向がみられたが、冬期、夏期ともに有意な変化は認められなかった。血中ノルアドレナリンは、作業前に比べ夕刻に高くなり、有意な変化が認められた。 計算作業の回答数および誤答数は、冬期、夏期ともに作業前と午前作業終了後、夕刻の3回の結果には有意な変化は見られなかった。
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