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1996 年度 実績報告書

予防接種による副反応の原因解明

研究課題

研究課題/領域番号 08457144
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪府立公衆衛生研究所

研究代表者

奥野 良信  大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部・ウイルス課, 課長 (30112064)

研究分担者 中川 直子  大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (10280835)
山崎 謙治  大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (60159209)
前田 章子  大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (40250279)
木本 達雄  大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 主任研究員 (90192020)
キーワード予防接種 / ワクチン / 副反応 / アレルギー / ゼラチン / チメロサール
研究概要

予防接種後に起こる副反応の大部分は、ワクチンに含まれる添加物によるものと考えられる。そこで、各種ワクチン液そのものと、個々のワクチン含有成分(ゼラチン、チメロサール、乳糖、アルブミン、カナマイシン、エリスロマイシン)に対する反応性を、アレルギー疾患児を対象にしてプリックテストと皮内テストで調べた。プリックテストではワクチン原液を、皮内テストでは100倍希釈液を用いた。両テストとも15分後に判定した。
対象は、平成8年4月〜9月までの6カ月間に大阪大学医学部付属病院小児科ワクチン外来を何らかのアレルギー疾患を持つために受診した小児81名であった。ゼラチンIgEを調べた58名中、5名(8.6%)が陽性であった。高いIgE値を示した2名(スコアー4以上)は、以前の予防接種でアナフィラキシ-症状を呈していた。ワクチン別プリックテストの陽性者は4名(麻疹1名、風疹2名、DPT1名)であった。ワクチン別皮内テストで陽性率の高かったのは、水痘(9/31、29.0%)、風疹(11/45、24.4%)、麻疹(9/45、20.0%)などであった。成分別皮内テストでは、ゼラチンが21.9%(7/32)、チメロサールが52.6%(20/38)と高値を示した。皮内テスト陰性者においてはワクチン接種後にアレルギー反応を起こした者はいなかった。
以上の結果、予防接種後のアレルギー反応の要因としてゼラチンが強く示唆されるが、チメロサールなど他の成分も考慮に入れる必要があると考えられた。
予防接種後に臨床症状を示したため、当課へウイルス検査の依頼が平成6年以降16例あった。ムンプスワクチンによるものが10例と最も多く、そのうち2例からワクチン株が分離された。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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