研究課題/領域番号 |
08457183
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
安藤 正幸 熊本大学, 医学部, 教授 (00040204)
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研究分担者 |
山崎 寿人 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (00271130)
菅 守隆 熊本大学, 医学部, 助教授 (20154437)
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キーワード | 夏型過敏性肺炎 / Trichosporon / PCR / 気管支肺胞洗浄液 / エア-サンプラー |
研究概要 |
Trichosporonに特異的なプライマーを作成し、PCR及びサザンブロッティング法を用いることにより、Trichosporonを遺伝子レベルで高感度で検出する方法を確立した。これを用いて、 1.Trichosporonの菌体を経気管支的に投与したマウスの気管支肺胞洗浄液においてTrichosporonの検出に成功した。また、このモデルにおいて菌体が経時的に減少していくことが示唆された。 2.夏型過敏性肺炎の患者の気管支肺胞洗浄液から高率にTrichosporonのDNAが検出された。一方、コントロール群においてはその検出率は低かった。有意差については症例数を増やして今後検討する予定である。 3.夏型過敏性肺炎の患者の喀痰からもTrichosporonのDNAが検出された。 4.新たな試みとして、夏型過敏性肺炎患者宅において、エア-サンプラーにより塵挨を集めて蒸留水で洗い、その洗浄液をPCR・サザンブロッティングで検索したところ、TrichosporonのDNAが陽性であった。このような試みはこれまで例がなく、予防医学的な見地からも非常に意義があるものである。 今後、症例数を増やしていく一方で、上記方法をin situPCR法を用いて、肺組織中におけるTrichosporonの遺伝子レベルでの存在有無、さらには局在の確認を行い、夏型過敏性肺炎の発症機構を解明していく。
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