研究課題/領域番号 |
08457186
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
田村 尚亮 順天堂大学, 医学部, 講師 (10188435)
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研究分担者 |
高橋 英気 順天堂大学, 医学部, 講師 (90216747)
瀬戸口 靖弘 順天堂大学, 医学部, 助手 (90206649)
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キーワード | HPS-1 / 間質性肺炎 / 膜蛋白輸送 / 遺伝子多型 / AP-3 |
研究概要 |
昨年度までの本研究に基づくヒトHPS遺伝子の遺伝子クローニングの成績に基ずいて、本年度は下記の検討を行った。即ち、世界各地のHrmansky-Pudlak症候群患者の遺伝子を多数解析することにより、少なくとも10個所における遺伝子変異部位を同定した。この成績から、各国における遺伝子異常の分布のパターンを明らかにしつつある。本邦症例ではexon5、13に変異の存在があることを明らかとした。更に、約半数のHrmansky-Pudlak症候群患者においては我々がクローニングしたHPS-1遺伝子には異常が認められず、他の遺伝子座に異常が存在する可能性が示唆された。 また、多数の呼吸器疾患症例及び正常者についてSSCP-PCR法とその後に独立クローンを分離して変異遺伝子の解析を行った。その結果、特発性間質性肺炎患者の過半数がexon15における遺伝子多型(Pro491Arg変異)を有することが明らかとなった。これは正常者やその他の呼吸器疾患患者と全く異なる所見であり、exon15における遺伝子多型が肺線維化と関連する可能性が高いことを示す成績と考えられた。 HPS-1蛋白の機能に関しては、未だ十分に明らかとすることは出来なかったが、細胞内小器官における蛋白輸送に関連する可能性が推測されている。抗HPS-1蛋白モノクーナル抗体を作成し、melanocyteやマクロファージの細胞株でその局在部位を検討したところ、trans Golgi network(TGN)領域に局在することが認められた。まだ検討を要するが、本蛋白がadaptor protein-3(AP-3)のサブユニットの一部と関連する可能性を示唆する成績も得られている。今後は更に、モデルマウスであるpale ear、 pearlマウスなどを用いて肺線維化機転における役割を明らかにすることが課題となると考える。
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