研究課題/領域番号 |
08457220
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 泰秀 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30238133)
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研究分担者 |
小林 美由紀 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60205391)
柳澤 正義 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (90049031)
別所 文雄 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (40010285)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 乳児白血病 / 11q23転座 / MLL遺伝子 / CBP遺伝子 / p300遺伝子 / ABI-1遺伝子 / アセチル化 |
研究概要 |
乳児白血病の約70%にMLL遺伝子の再構成がみられ、この遺伝子が発症と進展に重要な役割を有する。我々はこれまでt(5;6;11)-乳児白血病の切断点のクローニングより6q27座位するAF6遺伝子と、5q12に座位するAF-5α遺伝子を単離し、これらの遺伝子の性状を検討してきた。この3年間に我々は、t(11;16)(q23;p13)、t(11;22)(q23;q13)およびt(10;11)(p12;q23)のMLL遺伝子の相手遺伝子の単離を行い、その性状を検討した。近年t(8;16)(p12;p13)―白血病の16p13より、CBP遺伝子が単離された。我々はこのCBP遺伝子がt(11;16)に関連する遺伝子である可能性を考え、CBPとその相同性の高い、p300cDNAをプローブにしてサザンブロッティングとノーザンブロッティングを行ったところ、正常とサイズの異なるバンドがみられた。MLLとCBP、p300遺伝子のプライマーを設定し、RT-PCR法を行ったところ、MLL-CBPおよびMLL-p300のキメラcDNAが検出でき、16p13の相手がCBP遺伝子、22q13の相手がp300遺伝子であることを明らかにした。またt(10;11)の10p12よりcDNAライブラリーをスクリーニングし、ABI-1遺伝子を単離した。これらの遺伝子の種々の組織での発現をみると、CBPとp300遺伝子はほとんどの組織で発現がみられた。さらに現在保有しているt(5;11),t(11;17)等の白血病細胞を用いてcDNAライブラリーを作り、相手遺伝子の単離を行い、種々の組織での発現等、その産物の性状の詳細な検討を通じて、造血組織の発生・分化におけるこれらの遺伝子の役割と乳児白血病発症における役割を解明している。
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