神経芽腫(NB)は分化能を有しており、in vitroで種々の物質で分化を誘導することができる。しかし、その機構については未だ不明である。この研究はNBの分子機構を遺伝子レベルで解明することが目的である。 1.ヒトNB細胞をretinoic acid(RA)で処理し神経細胞への分化を誘導した。 2.RA処理NB細胞と未処理のNB細胞の両群間で発現している遺伝子群の違いをmRNA differential display法で検討している。 3.RA処理したNB細胞でのみ発現している遺伝子を複数個単離した。一部の塩基配列を決定し、その構造解析を行っている。既知の遺伝子だけでなく、未知の遺伝子もとれてきている。 4.同じ実験系で、未処理のNB細胞でのみ発現している遺伝子についても解析が可能で、いくつかの遺伝子を分離している。同様に解析中である。
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