研究課題/領域番号 |
08457230
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
桃井 真里子 自治医科大学, 医学部, 教授 (90166348)
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研究分担者 |
斎藤 茂子 自治医科大学, 医学部, 助手 (00260836)
野崎 靖之 自治医科大学, 医学部, 助手 (90281295)
小黒 範子 自治医科大学, 医学部, 助手 (10214107)
小林 葉子 自治医科大学, 医学部, 助手 (20245046)
山形 崇倫 自治医科大学, 医学部, 講師 (00239857)
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キーワード | トリプレットリピート伸展疾患 / トリプレットリピート / 脆弱X症候群 / 家族性精神遅滞 |
研究概要 |
トリプレットリピート配列伸展疾患のうち、(CGG/GGC)n疾患について、遺伝子診断法の検討を行った。 (1)脆弱X症候群の遺伝子診断に関して、PCRサザン法で100%可能であることを確認した。 (2)より簡便なスクリーニング法として、尿検体を使用したPCR法を検討した。健常児におけるPCR産物検出率は約80%であり、これは、小児における尿沈渣の細胞数の少なさと関連すると考えられた。現在さらにPCR条件の検討中であり採血の不要な方法の確立により、より大きな集団でのスクリーニングが可能になると思われる。 (3)家族性精神遅滞における脆弱X症候群の頻度を明らかにする目的で、精神遅滞の同胞、親子例、70例について、脆弱X症候群A,Eの遺伝子スクリーニングを行った。脆弱X症候群Aは1例、Eは0例であった。従って、家族性精神遅滞の中でも、脆弱X症候群の割合は約1-2%と少ないことが推定され、日本の家族性精神遅滞の殆どは、未知の遺伝子異常によるものであると判明した。 (4)脊髄小脳変性症のうち、片頭痛を伴う家系に関して、(CAG)n伸展を解析中である。1995年に報告された新たな(CAG)n伸展疾患であり、片頭痛との合併が病態状興味のある病型であるが、我々の家系では配列伸展は検出されず、新たな点変異の可能性が示された。点変異を明らかにすることで、遺伝子発現異常の病態を明らかにすることが可能であると推定され、解析中である。
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