研究課題/領域番号 |
08457232
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
衛藤 義勝 東京慈恵会医科大学, 医学部・小児科, 教授 (50056909)
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研究分担者 |
長谷川 頼康 東京慈恵会医科大学, 医学部・小児科, 助手 (60256435)
津田 隆 東京慈恵会医科大学, 医学部・小児科, 助手 (50188554)
大橋 十也 東京慈恵会医科大学, 医学部・小児科, 講師 (60160595)
井田 博幸 東京慈恵会医科大学, 医学部・小児科, 講師 (90167255)
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キーワード | 遺伝性ロイコヂストロフィー症 / ゴ-シェ病 / glicosylsphingosine / スフィンゴリピド / プロティンキナーゼC活性 |
研究概要 |
遺伝性ロイコヂストロフィー症として、Globoid Cell Leukodystrophy(GCL)、Metachromatic Leukodyatrophy(MLD)、ゴ-シェ病等が知られている。しかしながら、何れの疾患においても広汎な脱髄を来たすにも関わらず脳障害のメカニズムは明かでない。従来我々はこれらの疾患の病因、病態に関して生化学的分析、或いは遺伝子解析を行ってきた。脳障害の病因を更に神経細胞膜の代謝異常の側面から観察すると、当然細胞膜での情報伝達機構の異常を研究することが必要になり、患者神経細胞或いはグリア細胞に蓄積する物質がスフィンゴリピドが重要な脳障害の役割を果たしていることに気がついた。glicosylsphingosineは、細胞内でのプロティンキナーゼC活性或いはカルシウム代謝に関与し、細胞内障害を来たすことが推測される。 我々は各種脳変性疾患の内ゴ-シェ病の脳障害の病因に関して検討した。ゴ-シェ病患者で神経障害が重篤な新生児型での遺伝子解析を行いdeletionタイプの遺伝子変異を見出した。神経障害の有無と遺伝子変異との間には相関があることを明らかにした。又脳障害のメカニズムとして重篤な遺伝子変異は患者脳組織でのglucosylsphingosineの蓄積程度が多い。その為glucosylsphingosinehaは、細胞内でのプロティンキナーゼC活性或いは、カルシウム代謝に関与し、細胞内障害を来たすことが推測される。 現在、細胞内情報伝達機構のカスケードの障害のプロセスをPCK活性、MAP kinase、IP3の経路を検討中である。同様の方法で我々は、Krabbe病、Metachromatic Leukodyatrophyの動物モデル、Twitcherマウス、ArylsulfataseA欠損マウスを用いて、脳障害のメカニズムの情報伝達機構の異常を検討中である。
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