研究課題/領域番号 |
08457245
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
亀井 洋子 (金沢 洋子) 九州大学, 薬学部, 助教授 (20037584)
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研究分担者 |
下川 和弘 ダイキン工業(株), 化学事業部, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 無侵襲がん診断 / 化学シフト画像 / 多核NMR / ^<19>FNMR / 2-デオキシ-2-フルオロ-D-グルコース / 2-デオキシ-2-フルオロ-D-ガラクト-ク / 動物実験 |
研究概要 |
本研究はNMR試薬であるフッ素標織糖の体内動態を使った新規ながんの質的診断法開発を目的とした。ここで用いる2-デオキシ-2-フルオロ-D-グルコース(FDG)はポジトロンCT用に開発され、現在は脳機能の他に心筋とがん診断の標準的方法である。我々はFDGの代謝物の織別に優れたMRSを用い、がんでのNDP-FDM体の長時間保持を発見した。平成8年度はこのNDP-FDM体を用いてがんの画像描出を試み成功した。本年度は画像の高速化および実験腫瘍の多様化を行い本研究目的の達成を図った。 本年度はまず小動物中での微量物質画像の高精度撮像に必須な測定シークエンスの改良を行ったが、これにより測定時間短縮を達成し、F画像検出限界を向上させた。本年度購入備品であるウエーブフォームジェネレータは第2RFチャネル用である。 実験腫瘍移植マウスおよび自然発症がんマウスを作成の上でFDGを投与し、NMR代謝物画像によるがん診断を行った。FDG集積及びFDM誘導体へのエピマ-化をがんの指標とした場合、1cm程度のがんの検出には例外なく成功した。一方で、筋肉での高濃度保持が認められた。これはFDG-PET法でも問題とされる点であり、更なる検討が必要と結論した。筋取り込みの問題はフッ素置換ガラクトース(FDGal)を用いて解決できる可能性が大きく、将来の重要なプロジェクトと考える。 なお、以上の成果は1997年4月のISMRMおよび9月の日本磁気共鳴医学会等で口頭発表した。
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