研究課題/領域番号 |
08457276
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 彌太郎 京都大学, 東南アジア研究センター, 教授 (80064525)
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研究分担者 |
笹田 昌孝 京都大学, 医療短期大学部, 教授 (30144364)
小熊 茂 京都大学, 医学研究科, 助手 (00169260)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | アポトーシス / エンドヌクレアーゼ / 白血病・前白血病 / 血球分化 |
研究概要 |
1.Mgイオン・Mnイオン依存性エンドヌクレアーゼの精製とクローニング: ヒト白血病細胞株p39の核及び細胞質から2種類のMgイオン・Mnイオン依存性エンドヌクレアーゼを単離した。核蛋白由来のものはゲル濾過と活性ゲルでの分子量は30kD、細胞質蛋白由来は65-70kDのダイマーであった。いずれの活性も既知のアポトーシス阻害物質で抑制され、また標的細胞核の3'-OH,5'-Pのアポトーシス型DNA切断を呈した。目下クローンニングを急いでいる。 2.白血病・前白血病細胞の分化とアポトーシス アポトーシスの生化学的指標となるDNA切断の責任酵素はエンドヌクレアーゼである。自己核消化法を用いた実験で、血球には少なくとも3種類のエンドヌクレアーゼが核内に存在する。それらは血球分化に応じて特徴的な分布を示し、幹細胞や白血病・前白血病細胞はMgイオン依存性エンドヌクレアーゼの活性が存在するが、分化に伴いその活性は消失し、Caイオン・Mgイオン依存性エンドヌクレアーゼや酸性エンドヌクレアーゼの活性が出現する。CD34細胞・p39細胞・MDS92細胞・MDS-L細胞で分化誘導ないし自発性分化に際して、アポトーシスと分化形質発現とは解離するので、血球分化とアポトーシスとは相互に関連はするものの異なった事象と考えられる。 3.パルスフィールド法によるアポトーシスの研究 アポトーシスのDNA切断化はパルスフィールド法でのモデル実験では2-5Mbの巨大DNA切断に始まり、順次的な切断サイズの縮小をへて典型的な50Kb以下の切断に至ることがわかった。Dichloroisocoumarineはこの最終過程を選択的に阻害することを確認した。
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