研究課題/領域番号 |
08457289
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
林 松彦 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (60129608)
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研究分担者 |
佐藤 聡一郎 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50255452)
山路 安義 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20200701)
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キーワード | RAGE / NF-IL6 / NFκB / メサンギウム細胞 |
研究概要 |
1 腎炎・糖尿病におけるNFκBとNF-IL6の役割のin vivoでの検討 正常ラット腎におけるNFκB、NF-IL6、receptor for advanced blycosylation endproduct(RAGE)の各因子の役割を検討するため、その過剰発現系の作成を試みた。各々coding rgionのcDNAをRT-PCR法により入手し、哺乳動物細胞への発現vectorへと組み込み、HMG-1リポゾーム法によりラット腎臓への移入を試みた。しかしながら、いずれもごく短期間のしかも少量の発現にとどまっており、現在、NFκBに関しては、adenovirusへの組み込み体を作成中である。 2 RAGE過剰発現培養メサンギウム細胞におけるNFκBとNF-IL6の活性化とその役割 まず、抗RAGE工程の作成を行った。家兎をヒトRAGEのC-末端15個の合成ペプチドにより免疫し、その特異抗体を得た。次いで、上記のRAGE発現vectorを用いて、尿細管細胞系列であるOKP細胞、ラットメサンギウム細胞、ラット平滑筋細胞、培養ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)への移入をlipofectin法により試みた。その結果、蛋白レベルで、移入前の細胞では、メサンギウム細胞、平滑筋細胞、HUVEDでは少量のRAGEの発現を認めたが、transfectionによっては、OKP細胞への有効な移入を認めたのみであった。現在、内因性のRAGEの発現調節と、NFκB、NF-ILY6の相互関係につき特異抗体により検討を行うとともに、方法、細胞周期などを変え再度transfectionを試みている。なお、メサンギウム細胞のcytokine反応性をみる目的で、endothelin、cytokineと一酸化窒素産生酵素の関係を検討し、endothelinは一酸化窒素産生酵素のcytokineによる誘導を抑制することを見いだし報告した。
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