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1996 年度 実績報告書

異種移植における超急性拒絶反応抑制に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08457294
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

針原 康  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10189714)

研究分担者 三木 健司  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10242059)
青柳 信嘉  東京大学, 医学部附属病院, 助手
窪田 敬一  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70260388)
キーワード異種移植 / 超急性拒絶反応
研究概要

近年いわゆる脳死問題の回避と移植臓器の不足を緩和する手段として異種移植が注目を集めているので、異種移植の臨床応用上最も大きな問題である超強制拒絶反応の抑制法について研究を行った。まずこの超急性拒絶反応を抑制することを目的として、(1)異種ドナー臓器の保存中にウイルスベクターを用いて補体活性化抑制因子を導入する方法について検討した。アデノウイルスをベクターとしてラット補体抑制因子5I2遺伝子のHamster心の内皮細胞への導入を試みた。ドナー臓器摘出直前および臓器保存中にこれらベクターを用いて臓器灌流を行い遺伝子導入効率の最も良い条件について検討中である。さらに(2)レシピエント新生児期に異種ドナー抗原を投与して異種間でのneonatal toleranceを導入する方法についても検討した。HamsterからLewis ratへのconcordant異種移植モデルにおいてneonatal tolerance導入の可能性について検討した。Hamsterの脾臓からB cellリンパ球を分離し、出生24時間以内のLewis Ratに投与した。投与経路としては経静脈経路と腹腔内投与を試みた。投与リンパ球の量としては10^4、10^5、10^6、10^7、10^8個をそれぞれ試みて現在至適リンパ球投与量を検討中である。免疫抑制効果については生後8週にHamsterの皮膚、心を行なって、その生着期間および移植臓器の組織学的検査により検討した。HamsterからLewis ratへのconcordant異種移植間での異所性心移植の前処置なしのコントロール群の平均生着期間は2.6日であった。B cellリンパ球の経静脈経路と腹腔内投与では現在のところ有意な生着期間の延長効果は認められていない。今後はT cellリンパ球や経門脈的投与によるneonatal tolerance導入の可能性についても検討を加える予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.HARIHARA 他: "Difference in immunosuppressine effects of antibodies to ICAM-1 and LFA-1 between hepatic and cardiac allografts" Transplantation Proc. 28. 1368-1369 (1996)

  • [文献書誌] Y.HARIHARA 他: "Effects of interfevon alpha/beta on cardiac allografts" Transplantation Proc. 28. 1250-1251 (1996)

  • [文献書誌] Y.HARIHARA 他: "Dose dcpendent immunosuppussine effects of antibodies to ICAM-1 and LFA-1 on hepatic allografts" Transplatation Proc.28. 1794-1795 (1996)

  • [文献書誌] 針原康 他: "わが国における肝移植の現状" Medical Practice. 13. 1417-1419 (1996)

  • [文献書誌] 針原康 他: "代謝性疾患における肝移植" 肝胆膵. 33. 75-79 (1996)

  • [文献書誌] 針原康 他: "イラストレイテッド・外科ベーシックサイエンス 52,組織適合性と拒絶反応の免疫学" 小川道雄・斉藤英昭編集, 216-221 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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