研究分担者 |
保木 昌徳 近畿大学, 医学部, 助手 (40278685)
宮本 正章 近畿大学, 医学部, 講師 (50229895)
黒田 大介 近畿大学, 医学部, 講師 (30248041)
野村 秀明 近畿大学, 医学部, 講師 (20248040)
嘉悦 勲 近畿大学, 理工学部, 教授 (00214247)
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研究概要 |
消化器癌の集学的治療成績向上を目指して,臓器送択集積性と滞留性に優れた新しいdrng delivery systemの研究を行い以下の結果を得た. まず組織集積性に関しては,開発したキメラ化モノクローナル抗体A10とそのFab分画を放射性アイソトープでラベルし,マウスに移植した膵癌を用いてその有用性を証明した. 肝細胞癌に対するPEIT療法の適応拡大の為,特に3cm以上の肝細胞癌に対するImplant型DDSの開発を目的として,まず常温下に液体で体温下に固形化するゾル-ゲル転移を惹起する生体高分子の開発に着手した.水に不飽和でethanolで溶解するHydroxypropyl Cellulose(HPC)をWistar ratの肝臓内に直接注入しその壊死効果を確認した. また,PolyvinylpyrolidoneもEthanolで溶解しrat肝臓内へ直接注入したものの,その壊死効果は認められなかった.さらにTegafur原末を直接HCP内に溶解し,Tegafur 3/kg/dayと仮定し,30days徐放型と,15days徐放型の生体高分子-抗癌剤複合体2型を作製し,組織内Tegafur濃度を測定し,新しい高分子微粒子に分数したDDSが組織滞留性に有効であることを認めた. またさらに,溶解型ゾル-ゲル転移性生体高分子について検討中であり,他の抗癌剤として,TAE等に使用されているCisplatinについても現在作成中である.さらに開発された新しい微細粒子型Cisplatinについても検討中である.
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