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1996 年度 実績報告書

食道癌における遺伝子変化の解析と臨床診断への応用

研究課題

研究課題/領域番号 08457317
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

遠藤 光夫  東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (60075190)

研究分担者 永井 鑑  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (10251505)
河野 辰幸  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00186115)
キーワード食道癌 / 遺伝子変化 / p53 / RER / hMSH2 / hMLH1 / TGF-β RII / PCR-SSCP
研究概要

本研究はヒト食道癌における遺伝子変化の解明を目的とし、H8年度は癌抑制遺伝子p53およびミスマッチ修復系遺伝子の異常を食道偏平上皮癌患者の手術切除標本より抽出したDNA51例で調べた。p53の異常上は、その異常が多く報告されているexon5からexon8までを当科で一部変更を加えたPCR-SSCP法で検索した。ミスマッチ修復系遺伝子の異常に関しては、その異常を反映しているとされるマイクロサテライト領域の修復異常(RER)の頻度をまず調べ、ついでミスマッチ修復遺伝子hMSH2とhMLH1のconservative regionの異常をPCR-SSCP法で検索した。さらに遺伝性非腺腫症性大腸癌でミスマッチ修復異常のターゲットと考えられているTGF-β RIIの異常をPCR-SSCP法で検索した。
食道偏平上皮癌においてp53の点突然変異は37%(19/51)、欠失は30%(8/27)であり、その異状の有無と臨床病理学的因子との間に統計学的に有意な関連は認めなかった。p53の異常は約半数の症例で異常を認め、食道癌発生・進展への関与が考えられるが、予後予測因子とはなりえないと考えた。
RERの頻度は9.8%(5/51)であり、その有無と臨床病理学的因子との間に有意な関連は認めなかった。ミスマッチ修復遺伝子hMSH2とhMLH1のconservative regionの異常に関しては点突然変異は認めず、2例でhMLH1のexon16に欠失を認めた。TGF-β RIIの異常は1例も認めなかった。以上よりミスマッチ修復系遺伝子の異常は、食道癌発生・進展への関与が低いと思われた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hikaru Hori: "Clonal Heterogeneity in Human Esophageal Squamous Cell Carcinomas on DNS Analysis" Japanese Journal of Cancer Research. Vol87・No9. 923-929 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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