研究概要 |
【目的】AAV vectorを用いて5種類のヒト膵癌培養細胞株と、対象となるヒト子宮頚部癌細胞株への遺伝子導入効率を比較検討した。 【方法】5種類のヒト膵癌培養細胞株(SW1990,MIAPaCa-2,Panc-1,CAPAN-2,CAPAN-1)と、対象となるヒト子宮頚部癌細胞株(HeLa)に、マーカー遺伝子としてのneo^R遺伝子を含むAAV vectorを感染させ36時間後、G418下に14日間培養した。20日目に、neo^R耐性コロニーをcountし、それらの一部のコロニーを再びG418下にexpansionした。これらよりgenomic DNAを抽出し、PCR法およびサザンブロット法にてneo^R遺伝子の有無について検討した。 【結果】感染(導入)効率はSW1990 1.0x10^4CFU/ml,MIAPaCa-2 5.5x10^3CFU/ml,Panc-1 3.0x10^3CFU/ml,CAPAN-2 1.5x10^3CFU/ml,CAPAN-1 3.3×10^2CFU/mlであり対象のHeLa細胞では4.0x10^4CFU/mlであった。対象と比較すると、25%〜0.8%の導入効率であった。 現在、感染効率を上昇させるために、抗ヒトCEA抗体を産生するmouse hybridoma (T86.66A.1F2)より、PCR法を用いてpharmaciaキットにて、クローニング中である。
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