研究課題/領域番号 |
08457332
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
草野 満夫 昭和大学, 医学部, 教授 (70091569)
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研究分担者 |
角田 明良 昭和大学, 医学部, 講師 (10183485)
渋沢 三喜 昭和大学, 医学部, 助教授 (90138496)
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キーワード | CGH / DNA / 染色体異常 / 染色体の増幅・欠失 |
研究概要 |
【目的】comparative genomic hybridization(CGH)は腫瘍DNAに生じる増幅・欠失を既知の遺伝子のみならず未知の遺伝子領域についてまで検出可能にした新しい細胞遺伝学的手法である。この技術を用いて、外科的に切除されたヒト大腸癌を中心に染色体・遺伝子異常の解析を行った。 【対象と方法】ヒト大腸癌および正常組織(正常ヒト末梢血リンパ球)から抽出したDNAをそれぞれbiotin、digoxigeninで標識し、正常な分裂期中期染色体とhybridizationをおこなった。各々のDNAをFITC、rhodaminで可視化し、その蛍光画像をCCDカメラにて取り込み各染色体上での腫瘍/正常の蛍光強度比率を算出し増幅・欠失領域を決定した。 【結果】11q、17p、17q、20qの増幅と10q、14p、16q、18p、18qの欠失が複数の症例でみられた。すなわち既知の染色体異常(ex 18qの欠失=DCC)の他に未知の染色体異常を見いだせた。今後、CGHは種々の癌における染色体遺伝子異常の解析により遺伝子治療にも不可欠な情報をもたらすと考えられた。なお現在、他の消化器癌(胃癌、肝臓癌)についても同様の検討を行い、さらに間接法より簡便な直接法にて検討している。
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