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1996 年度 実績報告書

NOによる肝細胞死制御とその機構解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08457335
研究種目

基盤研究(B)

研究機関関西医科大学

研究代表者

田中 孝也  関西医科大学, 医学部, 助教授 (70121952)

キーワードLPS / 活性酸素 / NO / poly(ADP-ribose)polymerase / ミトコンドリア障害 / apoptosis / 細胞障害抑制
研究概要

LPSにより惹起される肝細胞死に対するNOによる防御機構の解明に関して検討した。
1)250g Wistar系ラットにLPS100μg/kg,LPS+actinomycin D800μg/kg,LPS+act D+100μSNAPを投与して、4、6、8時間後のミトコンドリア機能を酸素消費量にて検討したところ、LPS単独では4時間目に0%、6時間目に2%、8時間目2%とミトコンドリア機能には異常を認めなかった。LPS+act Dでは4時間目に13%、6時間目に19%、8時間目37%のミトコンドリア機能抑制を認めた。LPS+act D+SNAPでは4時間目に4%、6時間目に11%、8時間目に14%と有意にミトコンドリア機能低下の抑制を認めた。
2)遊離肝細胞を用いてミトコンドリア産生活性酸素種による細胞障害性とNOによる抑制、poly(ADP-ribose)polymeraseとの関係について検討した。LPSにて発生する細胞障害はNOにより抑制され、それと平行してpoly(ADP-ribose)polymerase活性が増加した。LPSおびNO添加量を増量して行くと、それと平行してpoly(ADP-ribose)polymerase活性もより増加したが、細胞障害性もより強くなった。その際の細胞内ATP含有量、NAD量は著明に低下していた。したがって、活性酸素産生量が増加し、NO量を増加すれば、かえってADP-ribosylationにともなうNADの枯渇を惹起して、細胞障害性が強くなるものと解された。
3)ミトコンドリア膜電位の低下が細胞障害性の誘因ではないかとして膜電位を検討したが、膜電位が十分維持されている状態下においても細胞障害性を認めたことから、その障害は他の原因によるものと解された。
4)細胞内活性酸素産生量とミトコンドリア障害とはほぼ平行していた。
5)LPS+act DによるDNA-fragmentationは4時間目から認め、6時間目に48%となった。そのDNA-fragmentationはSNAP添加により21%に有意に抑制された。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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