研究概要 |
現在,(1)と(2)について,平行して研究中である. (1)新しい冠灌流装置の開発. 長時間使用可能で,可搬性のある新しい灌流装置を開発中である.この冠灌流保存装置は,ヒートポンプ方式のコンプレッサーを内蔵して,冷却から加温までの広い範囲(2〜40℃)で温度調節ができるようにする.冷却側で,臓器の低温・低圧持続冠灌流保存を行い,加温側では,恒温灌流下での生理的現象を観察することを目的とした装置とする.本装置にはpH計,圧力計,流量計,ローラーポンプ回転計の各種計器類,およびその制御装置を内蔵する. 本装置の開発は,泉工医科工業株式会社の協力のもとに行われている. (2)force transducerによる測定系の確立. 雑種成犬を用い,force transducerを心臓に装着し,同時にSwan-Ganzカテーテルや左心室カテーテルを挿入,留置し,これらによる心機能を測定している.force transducerの測定値と,心拍出量および他のパラメーターを比較検討し,両者の関係を分析中である.force transducerによる測定値は,正常心では他の心機能を示すパラメーターと相関しており,現在は,条件を変更して測定系を確立させているところである.
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