研究課題/領域番号 |
08457348
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
三崎 拓郎 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (40092811)
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研究分担者 |
湖東 慶樹 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (80272904)
渡邊 剛 富山医科薬科大学, 医学部, 講師 (60242492)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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キーワード | 迷走神経心臓枝 / 神経節 / 迷走神経性失神 / 選択的電気刺激 / 選択的アブレーション / 洞性徐脈 / 房室ブロック / 胸腔鏡手術 |
研究概要 |
1)迷走神経刺激装置、高解像度心表面マッピング電極(96チャンネルの双極マット電極、胸腔鏡用の高周波アブレーション電極の開発を行った。 2)成犬を用いた動物実験で右肺静脈の左房入口部の心表面脂肪組織を電気刺激(5〜50Hz)し洞性徐脈を誘発し洞結節を支配する迷走神経心臓枝の神経節の部位を決定した。同様に左房後面の脂肪組織を電気刺激内し房室ブロックを誘発し房室結節を支配するに迷走神経心臓枝の神経節の部位を決定した。 3)成犬ではこれらの神経節のアブレーションにより頸部の迷走神経刺激で誘発される迷走神経性の徐脈は誘発不能となった。またこの迷走神経心臓枝を標的とした選択的アブレーションは胸腔鏡での操作で可能であった。 4)通常の開心術症例に加えて体外循環無しで心拍動下に吻合を行う低侵襲冠動脈バイパス(MIDCAB)症例を対象として迷走神経心臓枝を標的とした不整脈の治療が可能かどうかを検討した。胸腔鏡で洞結節を支配する迷走神経心臓枝の神経節が含まれる脂肪組織は容易に観察可能であったが、房室結節を支配する迷走神経心臓枝の神経節が含まれる脂肪組織の観察には小切開を必要とした。また洞結節を支配する迷走神経心臓枝の神経節を電気刺激することで洞性徐脈が成犬の動物実験同様に誘発されることが確認された。 5)この迷走神経心臓枝の神経節を選択的に高周波でアブレーションすることにより臨床においても動物実験同様に迷走神経に由来する徐脈性不整脈を治療できる可能性が大きい。
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