ラットならびにマウスのてんかんモデルを作製中である。最初の段階では、実験系への人為的な操作を最小限にするために、てんかん動物モデルとしては先天的てんかんモデルを用いることにした。先天てんかんモデルとしては、すでに今までに他施設で確立されているELマウスならびに聴源性ラットを利用している。当初は部分てんかんモデルでの実験を予定していたが、人為的操作によるモデルではてんかん誘発閾値のパラメーターが安定せず実験の遂行が困難と判断したために、まずは先天的全般てんかんに対する全脳冷却もしくは全脳放射線照射による影響の検討をすることにした。冷却効果と放射線照射の効果を対比検討し、全脳冷却によるてんかん抑制効果と全脳への放射線照射による抑制効果の定量的差異を解析している。本年度は、まずこれらの実験を遂行するために必要な装置、てんかんモデルラット・マウスの作製の方法を確立した。さらにてんかん発作の誘発の定量的方法を確立した。 このモデルを用いて、次年度は各種パラメーターの変化、てんかん抑制効果、抑制後の可逆性などについて検討する予定である。
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