研究課題/領域番号 |
08457357
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 一郎 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (30162928)
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研究分担者 |
川合 謙介 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70260924)
栗田 浩樹 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70262003)
杉下 守弘 東京大学, 医学部, 教授 (10114513)
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キーワード | てんかん / 大脳皮質 / 脳冷却 / 放射線 |
研究概要 |
ラットならびにマウスのてんかんモデルを作製した上で(ラットはNoda epileptic rat(NER)、マウスはEL mouse)、実験を行った。先天的てんかんモデルであるNERとELを用いたのは、実験系への人為的な操作を最小限にするためである。当初は部分てんかんモデルに対する局所脳冷却による一時的かつ可逆的なてんかん原性抑制効果の検討を予定していたが、人為的操作による部分てんかんモデルではてんかん誘発のパラメーター閾値が安定せず実験の安定した遂行が困難でることが予想されたこと、さらにラットやマウスの脳容積は小さく、安定した局所冷却もしくは全脳冷却が困難で、また冷却範囲の安定したコントロールも困難であったことなどから、昨年度は本プロジェクトを脳冷却実験にまで発展させることが出来なかった。脳冷却によるてんかん原性抑制実験の前に全脳放射線照射によるてんかん原性の推移を検討した。現在EL mouseとNER ratに対して放射線の全脳照射を行い、てんかん抑制効果、抑制後の可逆性などについてコントロール群との比較検討を行っている。その結果、NER rat群で放射線照射によるてんかん原性抑制効果の可能性が示唆されたものの、EL mouseではてんかん原性抑制効果を明らかにすることはできなかった。今年度はさらに、脳冷却によるてんかん原性の影響を検討すべく局所脳冷却実験、さらに局所放射線照射実験を行う予定である。
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