研究課題/領域番号 |
08457360
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
竹内 茂和 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (50143772)
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研究分担者 |
森 宏 新潟大学, 脳研究所, 助手 (70291359)
森井 研 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (20230089)
阿部 博史 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (60240769)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 内皮細胞 / アストロサイト / 血液脳関門 |
研究概要 |
脳血液関門のモデルを作製し、脳血液関門の成立機序を検討した。フィッシャー成熟ラットの脳微小血管から分離培養した内皮細胞(10-20代)をFalcon double chamber systemのフィルター上面に培養し、同じくフィッシャーの新生児ラットの脳から分離したアストロサイトを下面に培養した。タイプ1コラーゲンでフイルター上面をコーティングし、さらにファイブロネクチンで処理することにより、内皮細胞の増殖と分化を促進させた。両者の培養細胞を表裏に培養したフイルターは、培養の経過とともに膜電気抵抗が増大した。物質透過を検討すると、FITC-アルブミンとデキストランの透過性は培養の経過とともに減少した。透過型電子顕微鏡による観察では、内皮細胞間の接合はよりtightになり、一部にtight junctionが誘導された。内皮細胞のγ-GTP含有量を測定すると、経時的に増大した。次に、上記の培養系に血管形成した内皮細胞を維持した培養上清を加え、物質透過性の変化、tight junctionの誘導そしてγ-GTP含有量の変化を検討した。結果は、コントロール群と差が認められなかった。脳血管の内皮細胞は、アストロサイトと接触することにより、脳血管の内皮としての特性を獲得することが示唆された。血管形成した内皮細胞が液性因子を放出しアストロサイトを活性化させるという報告があるが、夲研究では、この液性因子の脳血液関門成立に果たす役割については明らかにできなかった。
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