研究課題/領域番号 |
08457376
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
国分 正一 東北大学, 医学部, 教授 (60186658)
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研究分担者 |
五味渕 聡志 東北大学, 医学部, 助手 (40282131)
大山 正瑞 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00282046)
田中 靖久 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20179790)
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キーワード | 後縦靱帯 / 椎間板 / 加齢変性 |
研究概要 |
研究材料として、剖検標本(20体分)を採取した。当初の研究計画を拡大し-検討対象として、頸椎の椎間板に加え、胸椎の椎間板を用いることとした。両者を比較することにより、頸椎の変性の特徴が明らかになるためである。 現在、1体についき第3頸椎〜第1腰椎の18個の脊椎椎体と17椎間板の標本を作成中である(真空組織固定包埋機-サクラ社製-を使用)。剖検標本の採取を今後も継続して行う。組織学的ならびに免疫組織学的観察は、主に免疫染色を同一の条件で行い、同一基準で結果を評価するために、来年度に実施を計画している。 本年度は、椎間板の変性の観察に先行して後縦靱帯の厚さを計測したので、その結果を述べる。これは、椎間板の変性と後縦靱帯の変性との関係を知るための基礎的なデータとなる。35〜93歳(平均65歳)の20例(男性16例、女性4例)から採取した、第4頸椎〜第12胸椎における後縦靱帯を計測した。椎体〜椎間板標本を正中面で2分割し、断面の写真を実体顕微鏡(日本光学社製)下に撮影した。実物の8.2倍に拡大された写真上で、各椎ごとに後縦靱帯の厚さをmicrometer(100μ単位)を用いて計測した。厚さは、最大と最小の2カ所を計測し、その平均とした。1)全20例(320椎)における厚さは、0.2〜0.3mm(平均0.8mm)であった。2)頸椎部(80椎)は0.3〜3.3mm(平均1.2mm)で、胸椎部(240椎)が0.2〜1.8mm(平均0.7mm)であった。椎骨別の平均値では、第6頸椎部が1.3mmで最も厚く、大2胸椎で最も薄かった。3)年代別では、症例数の多かった40歳代(3例)、69歳代(8例)、70歳代(3例)、80歳代(3例)の平均値が順に0.7mm、0.9mm、0.9mm、0.9mmであった。結果をまとめると、(1)後縦靱帯は頸椎部が胸椎部に較べて厚く、(2)第6頸椎で最も厚く、第12胸椎で最も薄く、(3)40歳代と60歳代以降を較べると、後者で厚かった。
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