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1996 年度 実績報告書

筋再生時の筋管細胞形成に対する運動療法の役割

研究課題

研究課題/領域番号 08457385
研究種目

基盤研究(B)

研究機関金沢大学

研究代表者

灰田 信英  金沢大学, 医学部, 教授 (00135089)

研究分担者 山崎 俊明  金沢大学, 医学部, 助手 (00220319)
キーワード塩酸ブピバカイン / 筋線維 / 再生 / 筋収縮特性 / 組織学
研究概要

塩酸ブピバカイン(BPVC)の筋内投与は、筋の損傷-再生機序を調べるためのモデルとして汎用されている。本年(平成8年)度は、ラット前脛骨筋にBPVCを投与し、筋の形態、機能を回復の過程を検索した。
ウィスター系雄性ラットを用い、全身麻酔下で右前脛骨筋に150μlのBPVCを注射針を用いて投与した。BPVC投与から3日から4週間後に、in siteでの等尺性筋収縮特性について調べた。その後、凍結切片を作製し、ヘマトキシリン・エオジン染色、坑マクロファージ抗体、抗デスミン抗体、抗ブロモデオキシウリジン(BrdU)抗体を用い、光顕的観察を行った。
等尺性強縮張力を筋重量で除した相対張力は、投与後1週間までは激減するが、2週間後には対象群の80〜90%程度まで回復し、4週後までこの値のままであった。形態学的変化は、BPVC投与3日後にデスミン陽性の単核細胞が長軸方向に融合した筋管細胞が形成されていた。その周囲にはデスミン陰性のマクロファージが散在していた。また筋線維は過収縮および膨張し、それらは多数の貧食細胞で満たされた壊死線維も観察された。1週間後には筋原線維も増加し、小型の再生筋線維が認められた。2週後には、大型の核と好塩基性の胞体を持つ再生線維となり、それの径は非壊死線維の約1/2となり、4週後には再生は完了した。筋衛星細胞の増殖をDNA合成という指標で調べると、増殖のピークはBPVC投与3日後であり、マクロファージの数のピークとほぼ一致していた。すなわち、再生のときに浸潤してくるマクロファージが分泌する因子により、傷害の部位に筋衛星細胞を遊走させ、増殖させ、これは互いに融合し、新たな筋線維を形成する。そして筋の再生が完了するには約4週間を必要とする。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山崎俊明、灰田信英: "荷重日内頻度がラットヒラメ筋の廃用性萎縮と及ぼす影響" 理学療法ジャーナル. 30・1. 53-57 (1996)

  • [文献書誌] Toshiaki Yamazaki Nobuhide Haida: "Effect of short duration stretching for prevention of disnse muscle atrophy in nature rats" 理学療法学. 23(6). 349-354 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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