研究概要 |
卵巣摘出ラットおよびHEBP投与中止後の幼若ラットの骨修復過程において,低気圧および高気圧酸素療法における気圧設定の変化が,骨組成を骨・軟骨代謝に及ぼす影響を生化学的,組織学的計測および力学的解析により明らかにすることを目的とした. 卵巣摘出ラット(OVX)とHEBP投与のクル病ラットをもちいて,各気圧の条件での(1)生化学的評価(2)力学的評価をおこなう.低気圧および高気圧酸素療法(HBO)の設定は,(1)35%酸素で2.8絶対気圧を60分持続,(2)100%酸素で2.8絶対気圧を60分持続の二種類とし,その他に(3)100%酸素のみで高気圧の設定を行わず60分持続,(4)100%酸素で0.8気圧を60分持続,(5)20%酸素投与も行わないものの5条件を設定する.高気圧酸素療法の昇圧と減圧には各々30分を費やした.卵巣摘出ラット(OVX)作成は生後4週齢のWister雌ラットを用い,上記の5条件を2群に分け低気圧および高気圧酸素療法(HBO)を行う.8週齢および12週齢で1日2回療法を開をおこなう.屠殺後大腿動脈より採血する.それぞれ両大腿骨と両脛骨を摘出した.右は生化学的解析に用い,左はただちに冷凍保存して硬組織学的解析および力学的解析に用いる.血流学的にはCa,P,ALP,オスオカルシンを計測する.解凍後に左大腿骨は万能力学試験機により力学的な強度の測定として三点まげ試験による大腿骨の破断試験をおこなう.大腿骨と脛骨の力学強度のコントローのために5週、8週、12週、16週の無処置Wisterラットの雄と雌の力学強度を計測した。
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