研究課題/領域番号 |
08457398
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
松本 明知 弘前大学, 医学部, 教授 (20003543)
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研究分担者 |
工藤 剛 弘前大学, 医学部, 助手 (70003407)
村岡 正敏 弘前大学, 医学部附属病院, 助手 (90240647)
橋本 浩 弘前大学, 医学部附属病院, 助教授 (00218421)
石原 弘規 弘前大学, 医学部, 教授 (50111224)
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キーワード | 全静脈麻酔 / 麻酔深度 / 脳波 / プロポフォール血中濃度 / フェンタニール血中濃度 / ケタミン血中濃度 / Bispectral index |
研究概要 |
手術中患者の麻酔深度をモニターする試みは、これまで種々なされてきたが、臨床現場で使用にたえるものは現在までなかった。 Aspect Medical Systems社で開発されたBispectral Index(BIS)は、processed EEGであり、脳における各種麻酔薬効果のモニターとして非常に有用であることが確かめられている。このBISを基礎として、プロポフォール、フェンタニール、ケタミンを用いた全静脈麻酔(PFK)法の全自動化に関する臨床薬動力学的研究を行った。 60人の患者に対象にして行った結果、麻酔導入では、プロポロォ-ル30mg/kgの速度で、128【.+-。】18秒でBISは40以下となり意識が消失した。この時のプロポフォール血中濃度は4.5【.+-。】0.8μg/m1であった。これにフェンタニール2μg/kgを併用すると、108【.+-。】12秒でBISは40以下となり同じく意識が消失した。この時のプロポフォール血中濃度は2.8【.+-。】0.6μg/m1であった。 麻酔維持に関しては、ケタミン使用時はBISに信頼性はないといわれていたが、今回の研究結果から0.5mg/kg/hまでの持続投与速度での併用であればBISに有意な影響は及ぼさいことが判明した。麻酔覚醒に関してもBISは臨床所見やプロポフォール血中濃度と良好に相関した。術中はBISは60以下である必要があり、BISが80をこえると麻酔から覚醒することが明確となった。PFK全自動化にむけての信頼性のある基礎データが得られた。
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