東京大学医学部薬理学教室に保存されている、CICRが異常に亢進している日本人悪性高熱症患者三人の血液からgenomic DNAを抽出し、PCR法を用いてRYR1遺伝子の全塩基配列を決定する作業をさらに進めた。昨年度までに、この作業の1/2を終了しており、今年度は、残り1/2の作業をすべて終了することができた。つまり、三人の患者のRYR1遺伝子106個のエクソンすべての検索を終了した。 三人の患者ともRYR1遺伝子のC末部分にそれぞれアミノ酸の変異を伴う突然変異を発見した。現在、この突然変異の検索法に関し、特許を出願中なので、詳しい位置に関しては、今は公表できない。 さらに、このアミノ酸変異を培養細胞に導入してCICRを測定し、悪性高熱症を引き起こす原因となりうるかどうか検証中である。その結果がでたら、すぐに、論文として発表予定である。
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