研究課題/領域番号 |
08457415
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
新宮 興 関西医科大学, 医学部, 教授 (90093252)
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研究分担者 |
松本 英夫 関西医科大学, 医学部, 助手 (30247936)
津嶋 広一 関西医科大学, 医学部, 助手 (40257936)
村尾 浩平 関西医科大学, 医学部, 助手 (40247937)
高平 一代 関西医科大学, 医学部, 助手 (70174901)
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キーワード | 麻酔薬 / 痙攣モデル / 坑痙攣作用 / MAC / MUA / ハロタン / イソフルラン / セボフルラン |
研究概要 |
全身麻酔薬の中枢神経活動抑制作用と坑痙攣作用の関連を明かとすることが、本研究の第1の目的である。3種の揮発性麻酔薬であるハロタン、イソフルラン、セボフルランの痙攣誘発・坑痙攣作用をネコにおいても各種痙攣モデル(ペニシリン痙攣、ビククリン痙攣、リドカイン痙攣、扁桃核キンドリング痙攣)を用いて検討した。揮発性麻酔薬はいずれも著明な坑痙攣作用をいずれの痙攣モデルにおいても示した。しかし、麻酔薬自体で高濃度吸入によって脳波上棘波出現作用を有するイソフルランおよびセボフルランはリドカイン痙攣において棘波の出現部位が大脳皮質であったのに対し、亜酸化窒素やハロタンでは扁桃核もしくは海馬であった。痙攣モデルによって揮発性麻酔薬間で坑痙攣作用が異なることが示された。 臨床における気管内挿管および皮膚切開に対する生体反応の麻酔薬による抑制の違いを昨年度報告した。本年度は、同様の研究をネコを用いて皮膚切開の替わりに坐骨神経電気刺激を用いて行った。その結果、臨床と同様に抑制性麻酔薬であるハロタンと痙攣性麻酔薬であるイソフルランおよびセボフルランの間にその刺激前と刺激後での循環および中枢神経活動への抑制作用に解離があることが明かとなった。 静脈麻酔薬の坑痙攣作用に関しては、チオペンタール、ミダゾラム、ケタミン、プロポフォールのビククリン痙攣へ及ぼす作用について検討を加えた。その結果、ケタミンが他の3種薬物と就眠作用と坑痙攣作用の力価比較において異なることが明かとなった。
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