研究課題/領域番号 |
08457422
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 修 京都大学, 医学研究科, 教授 (70025584)
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研究分担者 |
七里 泰正 京都大学, 医学研究科, 助手 (20263080)
奥野 博 京都大学, 医学研究科, 助手 (90263079)
寺井 章人 京都大学, 医学研究科, 助手 (50243019)
岡田 裕作 京都大学, 医学研究科, 助教授 (20127062)
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キーワード | 尿路結石症 / 疫学調査 / 年間有病率 / 年間罹患率 / 生涯罹患率 |
研究概要 |
今回の疫学調査では、1990年および1995年の尿路結石患者の年齢、性、部位、初発・再発別頻度と治療法別頻度につき調査表による集計を行った。調査を依頼した施設は日本泌尿器科学会専門医教育認定施設および対外衝撃波結石破砕装置設置施設の計1,197施設である。1990年は335施設より計61,856例、1995年は439施設より計85,239例の調査表が返送された。1995年における年間有病率(人工10万対)は101.8、年間罹患率は73.9、生涯罹患率は100人につき5.9(薬17人に1人の割合)であり、いずれも1965〜1995年の過去30年間、漸増傾向が続いている。年齢層は40歳代、50歳代が22〜23%と最多で、30歳代、60歳代の15〜17%がこれに次いだ。1965年にはピークは20歳代で20〜40歳代が全体の74%を占めていたが、1995年ではピークは40〜50歳代に移り40〜60歳代で63%を占めるようになった。年齢別の年間有病率では、40〜60歳代が最も高く150を超えていた。男女比は2.4〜2.5:1と男性に多く、1965年の2.7:1以降ほぼ一定になっている。部位別では上部尿路結石が96.8〜96.9%を占めていた。治療法別では、86〜87%がESWL単独で、またPNL、TULおよびESWLとの併用療法も含めると97〜98%がendourologyで治療されており、従来の開放手術は1990年2.8%、1995年1.5%と激減している。ただし、ESWLが健康保険適用になる1987年以前の1965〜1985年には手術療法が施行された患者は全体の約24%であったが、1990年および1995には約41%の患者にinterventional treatmentが施行された。従来ならば保存的に治療されていた患者の相当数が、ESWLで治療されていることが推測された。
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