研究課題/領域番号 |
08457426
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
真崎 善二郎 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (40038716)
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研究分担者 |
中村 晃二 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30274608)
吉永 英俊 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (70210739)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 前立腺 / コラーゲン・ゲル / 三次元培養 / 組織片培養 / 脂肪細胞 |
研究概要 |
前立腺組織の増殖、分化、維持には各種マトリックスが重要な役割を演じており、上皮細胞間、間質細胞間、両者相互間の作用が重要であることが知られている。我々はこれを裏づける研究として前立腺単離細胞をコラーゲンおよび間質細胞存在下に培養し前立腺のacinus like structureを構築することに成功した。今回これを進展させ以下の結果を得た。 1. 上記培養系では腺管の分化度が低く、かつ培養寿命が短い傾向にあることが判明した。そこで前立腺の細切組織片培養を行い、経日的に観察したところ、組織の再構築は単離細胞のそれと近似したprocessをとり、かつ分化の高いしかも長寿命の培養系が得られるなど、実験モデルとしてより優れていることが分かった。 2. これに間質細胞として脂肪細胞を加えて培養すると増殖能、分化度共に増加する結果が得られた。In-vivoにおいて、前立腺内外に脂肪細胞があることを考えると、この事実は極めて興味ある現象と考えられた。 3. 脂肪細胞を加えた培養系でDihydrotestosterone,Estrogenを加えると前者では増殖、分化とも増加し、後者では間質細胞の増殖が見られるなど興味ある結果が得られた。 4. ヒト前立腺癌のcell lineを使って、同様の培養を行い、形態を観察したところ脂肪細胞の存在は前立腺癌腺腔の分化傾向を促進する一方、細胞が紡錘化して増殖する結果を得た。この機構を調べるためには更に検討が必要と考えられた。
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