研究概要 |
(研究目的) 早産といえども妊娠22週以降〜妊娠37週以前の分娩であることにかわりはない. 分娩の発来機構に関与する因子を抑制する方法を講じるためには、如何にすべきかを検索するのが本研究の目的である.そのために次の方法で妊娠から分娩に移行する動態を追究した. (研究方法) 1.早産の陣痛発来時におけるi)プレカリクレイン ii)FDP iii)TAT iv)SFMCの動態 2.子宮収縮(ブラジキニンによる)時のキニノーゲンの動態 (成績) 1.陣痛発来時には,発来まえの163.8±32.4(%)のプレカリクレインが79.6±42.1(%)と急激に減少した.TATも同じ傾向であった. 陣痛開始まえ.11.6±2.0(%)のキニノーゲンが陣痛開始と共に12.8±1.8(%)と増加するが,子宮口開大のときには減少した. (考察) 陣痛の開始で子宮の収縮が始まるにつれて減少してくるプレカレクレインは,プレカリクレインがなんらかの理由で消費されてカリクレインになり、このカリクレインがキニノーゲンに作用するためにキニノーゲンが減少するものと考えられる.
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