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1996 年度 実績報告書

母体末梢血中胎児有核細胞の有効な分離・濃縮法の開発とその出生前診断への臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 08457434
研究種目

基盤研究(B)

研究機関筑波大学

研究代表者

久保 武士  筑波大学, 臨床医学系, 教授 (20010267)

研究分担者 濱田 洋実  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (60261799)
キーワード出生前診断 / 母体末梢血 / 胎児有核赤血球 / FACS
研究概要

本研究は、母体末梢血中の胎児有核細胞の有効な分離・濃縮法を開発し、その上で出生前診断への臨床応用を行うために、FACS(Fluorescence activated cell sorter)を用いた胎児有核赤血球の分離・濃縮法を確立することを目的とした。今年度は、FACSを用いて有核赤血球を有効に分離するための表面マーカーの選択とその標識物質の最適な組合せの同定、および細胞選別のためのFACSの各種パラメーターの設定を行った。
対象は、末梢血中に有核赤血球の出現している血液疾患患者2名、非妊娠成人3名、妊婦(妊娠9-33週)10名、胎児(妊娠17-40週)8名の計23名とした。本人・家族の十分なinformed consentを得た後、採取した検体血をFicol-Hypaque法にてpre-separationし、ついで各種表面マーカーを様々な標識物質で標識した抗体と結合させ、FACS Vantage(Becton Dickinson社)でSortingを行った。その結果、血液疾患患者のGPA陽性かつCD71あるいはCD36陽性細胞群に有核赤血球が選択的に分離・濃縮されており、これらの表面マーカーの組合せが特に有用と考えられた。非妊娠成人のGPA陽性CD71陽性細胞分画は0.009%と極めて低いのに対し、胎児では0.78%、妊婦では0.11%検出され、各選別分画で形態学的に有核赤血球が確認された。Y染色体特異的probeを用いたfluorescence in situ hybridization分析により、男児を妊娠中の妊婦のGPA陽性細胞選別分画でsignal陽性の胎児由来細胞を容易に同定できた。以上の今年度の研究によって、今後さらに改善する必要はあるものの、母体末梢血中胎児有核赤血球を有効に分離・濃縮するためのFACSのSorting条件をほぼ確立できたと考えられた。
以上のように、今年度は概ね当初の計画どおりに進行することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Satoshi Sohda: "The Proportion of Fetal Nucleated Red Blood Cells in Matemal Blood : Estimation by FACS analysis" Prenatal Diagnosis. (in press).

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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