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1997 年度 実績報告書

内耳奇形マウスの遺伝子解析によるヒト感音難聴の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 08457455
研究機関自治医科大学

研究代表者

喜多村 健  自治医科大学, 医学部, 教授 (90010470)

研究分担者 石田 孝  自治医科大学, 医学部, 講師 (10151375)
栫 博幸  自治医科大学, 医学部, 講師 (40201412)
キーワード内耳奇形 / 実験動物 / 感音難聴 / 遺伝子
研究概要

ヒトの感音難聴は遺伝性のものが多いにも関わらず,同定されている遺伝子は数少ない。その理由としては,ヒトでの遺伝子解析の困難と,生体から内耳の組織採取ができないためである。本研究では,聴覚障害モデル動物を用いて感音難聴の病態解明を行った。
当該年度には,行動異常マウスとして知られていたWriggle Mouse Sagamiを検討した。本マウスはホモ接合体のみ,生後約2週で振戦,首振り運動,回旋運動などの行動異常を呈する。このマウスの聴覚を、聴性脳幹反応により測定し,高度難聴であることを初めて明らかにした。
また,本マウスの内耳の形態異常を初めて同定した。蝸牛ならびに球形嚢に病変を認めた。蝸牛病変は,生後2週,1カ月には出現しないが,その後蝸牛全回転で有毛細胞の消失,ラセン神経節細胞の減少が観察された。
以上から本マウスは内耳奇形マウスであり,ヒト内耳病変の実験動物モデルであることが判明し,原因遺伝子同定のために,遺伝子単離のポジショナルクローニングを開始した。遺伝子座は染色体6番に存在することが,現在までに分かっているので,マッピングされた位置に対応するゲノムDNAを酵母人工染色体によりクローン化した。今後,これを更にコスミドに再クローニングし,エクソントラッピング法や,内耳のcDNAと対応させる方法などにより,原因遺伝子を同定する。また,遺伝子のシークエンス決定により構造を解析し,内耳奇形の原因である変異を同定する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Liu X-Z: "Autosomal dominant non-syndromic deafness caused by a mutation in the myosin VII A gene." Nature Genet. 17. 268-269 (1997)

  • [文献書誌] Tamagawa Y: "Audiologic findings in patients with a point mutation at nucleotide 3243 of mitochondrial DNA." Ann.Otol Rhinol Laryngol. 106. 338-342 (1997)

  • [文献書誌] Tsuiki T: "Audiological features of hearing loss due to the 1555 mutation of the mitochondrial DNA." Ann Otol Rhinol Laryngol. 106. 643-648 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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