研究分担者 |
川瀬 和秀 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (40234067)
谷口 徹 岐阜大学, 医学部, 助手 (30179840)
杉山 和久 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (80179168)
富田 剛司 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (30172191)
山本 哲也 岐阜大学, 医学部, 助教授 (50134581)
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研究概要 |
1.正常眼圧緑内障(以下本症)患者ならびに年齢をマッチした正常有志者各40名を対象として抗核抗体、補体価(C_3,C_4など)抗カルヂオリピン、抗体抗セントロメア抗体などを調べた。本症患者では正常者に比して抗核抗体陽性者が有意に高く、補体価の低い者が多く(傾向差のみ)認められたが、抗カルヂオリピン抗体、抗セントロメア抗体をふくめ特定の抗体との関連は認められなかった(1996年第50回日本臨床眼科学会特別講演で北澤が発表)。 2.共焦点レーザー眼底観察装置(SLO、Rodenstock製、Heidelberg Retina Flowmeter、Heidelberg Engineering製)を用いて本症患者を対象とし網膜および乳頭上ならびに乳頭周囲網脈絡膜萎縮のβ-zoneの血流動態を解析した。緑内障患者で有意に乳頭の血流の低下を認め、かつβ-zoneの形態と共焦点レーザー眼底観察装置で定量計測した乳頭形状との間に有意の関連を認めた(Park,K.H.,Tomita,G.,Liou,S.Y.& Kitazawa,Y Ophthalmology,1996)。 3.本症患者30名と年齢をmatchした正常有志者30名を対象とし、カラードップラー画像解析(Quantum2000、Siemens製)法により眼動脈、網膜中心動脈、短後毛様動脈の血流を測定した。本症では正常者に比して網膜中心動脈、短後毛様体動脈の血管抵抗の有意の増加が認められた。 4.以上より、1)本症患者に自己免疫異常をもつものが多い、2)本症では視神経乳頭、網膜、の微小循環異常と視神経の形態的変化の間に密接な関連があることが明かとなった。
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