研究課題/領域番号 |
08457461
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
北澤 克明 岐阜大学, 医学部, 教授 (20009484)
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研究分担者 |
川瀬 和秀 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (40234067)
谷口 徹 岐阜大学, 医学部, 助手 (30179840)
杉山 和久 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (80179168)
富田 剛司 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (30172191)
山本 哲也 岐阜大学, 医学部, 助教授 (50134581)
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キーワード | 正常眼圧緑内障 / 自己免疫疾患 / 共焦点レーザ眼底観察測定装置 / 視神経乳頭 / 乳頭周囲網脈絡膜萎縮 / 二酸化炭素濃度 / カラードップラー画像解析 / 眼血流 |
研究概要 |
1.正常眼圧緑内障(以下本症)患者では正常有志者に比して抗核抗体陽性者が有意に高く、補体値の低い者が多いことから、各種自己免疫疾患患者の本症の羅病率を検討し、自己免疫疾患特にSjogren症候群で本症の羅病率が有意に高いことを明かにした(1997年第101回日本眼科学会総会基調講演で北澤が発表)。 2.共焦点レーザ眼底観察測定装置(SLO、Rodenstock製、Heidelberg Retina Flowmeter、Heidelberg Engineering製)を用いて本症患者を対象とし、視神経乳頭あるいは乳頭周囲網脈絡膜の循環障害の結果生ずる乳頭出血、乳頭周囲網脈絡膜萎縮のβ-zoneと網膜神経線維層の欠損の部位的関連を検討し、三者の間に高度の有意の相関を認めた(Sugiyama K.et al:Ophthalmology,1997)。 3.本症における眼内および球後血管の動脈血酸素分圧の変動に対する異常を検討する目的で、呼気中の二酸化炭素濃度を一定に保ち、酸素分圧をモニターしながら二酸化炭素を投与する方法を開発した(丹羽義明他:日眼会誌、1998)。本装置により二酸化炭素を投与し、眼動脈、網膜中心動脈、短後毛様体動脈の血流をカラードップラー画像解析(Quantum 2000、Siemens製)法により測定した。本症では年齢をマッチした正常者に比して、CO_2吸入時血流抵抗の低下が有意に低いことを認めた。 4.以上より、1)本症と自己免疫疾患の関連が示唆される。2)本症では微小血管の自己調節作用の異常をもつ者が多いことが明かとなった。
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