房水流出路プロチオグリカンの発現制御による緑内障遺伝子治療の開発

1996 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 08457464
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 谷原 秀信 京都大学, 医学研究所, 講師 (60217148)
• 研究分担者: 小椋 祐一郎 京都大学, 医学研究所, 助教授 (70191963)
• キーワード: 房水流出路 / プロテオグリカン / 緑内障 / 遺伝子治療 / 遺伝子 / 線維柱帯 / サイトカイン / リポソーム

研究概要

我々は、緑内障に対する遺伝子治療を想定した遺伝子導入実験を行った。この研究において我々は、安全で効率の良い遺伝子導入手法開発のために、核移行性を高める核タンパク質と目的遺伝子を結合させ、その複合体を脂質膜(リポリーム)に取り込ませた上で、センダイウイルス(HVJ)の細胞膜融合性亢進という特性を利用した。この“HVJ・リポソーム法"と呼ばれる手法を用いて前房内投子するこで、ラット眼では2彩・毛球体細胞に目的遺伝子を発現させることに成功した。さらに、ヒュムム管の発達した霊長類においては、同様の手枝で線維柱帯細胞に遺伝子導入できうることが判明した。特に、目的遺伝子のmPNA発現をキャンセルするためのアンチセンスに相当するオリゴヌクレオチドを、効率良く線維柱帯細胞に導入できることが解明された。
また緑内障視神経障害の本態である。神経節細胞に対しても、同様の“HVJ・IIポリーム法"を硝子体注射の形で行うと、副作用がほとんどなしに遺伝子導入できた。
また、現在ウシ培養線維帯細胞に対して、degenerape primerを用いたPCR実験により、ウシプロテオグリカンcDNAグロンを入手するとともに、TGF-βや血清といった刺激条件でのプロテオグリカン発現変化をノーザン法およびRT-PCR実験で解析している。

研究成果

• [文献書誌] Hangai,Kanada,Tanihara,: "In vivo gene fransfer into rerina mediated by a novel liposome system" Investogative Pphthalmology & Visual Scieme. 37・13. 2678-2685 (1996)
• [文献書誌] Tanihara,et al.: "Prolonged impairment of peripheral corneal epithelial barrier function afper Successful frabeculectomy" American Journal of Ophthalmology. (印刷中). (1997)
• [文献書誌] 谷原秀信: "Pポトーシスと眼疾患" 眼科. (印刷中). (1997)
• [文献書誌] Tanihara,et al.: "Identification of genes involued in stress nesponse of the renna in primate experimantal glaucoma" Investigative Ophthelmology & Sciene. 37(suppl). S34- (1996)
• [文献書誌] Hangai,Kaneda,Tanihara,Honda: "Liposome-mediated in vivo transfer of lacz gane and antisense oligonueleotides into mammahian renna using the envelope of HVJ" Innestigative Phithalmology & Visual Suiene. 37(suppl). S501- (1996)
• [文献書誌] Honsa,Hangai,Tanihara,Kaneda: "Selective and facilitorped delivery of antisense olgonuchoriues into primate trabecnlar meshwork cells by lipomes ceabed with the emmelope of HVJ" Investigative Ophthalmology & Visual scieme. 37(suppl). S832- (1996)