研究分担者 |
伊藤 典彦 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80264654)
内尾 英一 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70232840)
中村 聡 横浜市立大学, 医学部・浦舟病院, 講師 (00237398)
米本 淳一 横浜市立大学, 医学部・浦舟病院, 講師 (00240383)
杉田 美由紀 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (90235888)
|
研究概要 |
我々は本研究補助金により、HLA-B,-C遺伝子を含むYACクローン(Y109YACクローン:600kb)を解析してきた(Genomics 34:114-118,1996)。現在までにHLAクラスI領域のMICA,HLA-B,HLA-C,OTF遺伝子を含む400kbにも渡る膨大なゲノムの塩基配列を決定した(Genomics 1997,in press)。ヒトゲノムでは、現在、世界最大級(GenBank登録時点では世界第2位)の連続塩基配列長であり、さらにショットガンシークエンシングを継続中である。また、ノザンハイブリダイゼーションにより、未知の新遺伝子を5個(NOB1-5:new organization associated with HLA-B)と3個の偽遺伝子を同定し、その内、NOB1とNOB2に関してはcDNAクローンを数個分離した(Genomics 1997,in press)。また、MICA遺伝子のゲノム構造を明らかにし(Immunogenetics 44:80-81,1996)、TM領域に分泌型MICA分子の可能性を含むマイクロサテライト多型性を見いだした(Proc Nat1 Acad Sci USA 94:1298-1303,1997)。さらに、ベ-チェスト病患者群において、その内の1つのアリル(A6アリル)の著明な増加を認め、本病発症への第一義的関与の可能性を示唆した(Proc Nat1 Acad Sci USA 94:1298-1303,1997)。MICA遺伝子のペプチド結合領域の多型性解析についても進行中で、現在までにアミノ酸変異を伴う20種類のアリルの存在を確認した(Immunogenetics 44:351-357,1996)。今後、MICA遺伝子のペプチド結合ドメイン(第2,3エクソン領域)において本病特異的変異の有無を解析していくと共に、そのMICA対立遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作成していく予定である。
|