研究課題/領域番号 |
08457468
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
早川 むつ子 順天堂大学, 医学部, 講師 (60095825)
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研究分担者 |
齋藤 昭雄 順天堂大学, 医学部, 助手 (10260902)
藤木 慶子 順天堂大学, 医学部, 講師
堀田 喜裕 順天堂大学, 医学部, 講師 (90173608)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 網膜色素変性 / コロイデレミア / X連鎖性網膜分離症 / REP-1遺伝子 / XLRSI遺伝子 / レーベル視神経萎縮 / 遺伝子変異 / 表現型 |
研究概要 |
この3年間におよそ200余家系の網膜色素変性および網膜脈絡膜関連の疾患について、候補遺伝子アプローチにより、変異の検索を行い、いくつかの疾患についてその原因遺伝子の変異を見出した。また、研究の成果を少しでも患者に還元したいと、変異の種類(遺伝子型)と臨床所見(表現型)との関連を調べ、予後の予測を試みてきた。 3年間で得られた結果は、網膜色素変性についてはロドブシン、ベェリフェリン/RDS遺伝子、アレスチン、β-cGMP PDE遺伝子などの解析を行ったが、候補遺伝子の数が多く、簡単に変異を見出すことは困難であることがわかった。コロイデレミアについては19家系22名の男性患者と5名の女性保因者にREP-1(Rab escort protein-1)遺伝子に15種の変異を見出した。変異の全てはナンセンス変異、数塩基の欠失あるいは挿入で、いずれもストップコドンあるいはフレームシフトを生ずるものであった。変異の位置および種類と臨床所見との関連は認められなかった。X連鎖性網膜分離症については12家系15名の男子患者と3名の女性保因者にXLRS1遺伝子に8種の変異を見出した。これに関してはコロイデレミアと異なり、1例のナンセンス変異を除いてはずれもミスセンス変異であった。この疾患についても変異と表現型との関連は認められなかったが、コロイデレミアとX連鎖性網膜分離症についてはかなり高い確率で変異が見出されることから、確定診断のために極めて有効と考えられる。レーベル先天盲の8家系10患者についての網膜特異的なguanylate cyclase遺伝子の変異の解析も行っているが、こちらは現在までのところ変異は見出されていない。一方、レーベル視神経萎縮症に対するミトコンドリアDNAの変異の検索はほぼルーチンに検索が行える体制が完備して、極めて有効に診療に役立っている。
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