研究課題/領域番号 |
08457474
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
上田 信夫 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (60089951)
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研究分担者 |
MUNIRAJAN A・ 東京医科歯科大学, 歯学部, 教務職員 (10291345)
入谷 昭男 東京医科歯科大学, 歯学部, 教務職員 (20292972)
天笠 芫雄 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (00014332)
榎本 昭二 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (40013940)
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キーワード | p53 / 癌抑制遺伝子 / 口腔癌 / 温度感受性変異株 / differantial display / G2 / M |
研究概要 |
p53癌抑制遺伝子のG2/M期における役割に焦点をあて本年度の研究を行った。口腔腔癌でみつけられた2つのp53の温度感受性変異株をSaos-2細胞に導入したところいずれも138val変異株と同様にFACS解析の結果、G1ばかりでなくG2/M期の停止も引き起こしていたのでこれまで解析の進んでいる138val変異株導入Saos-2細胞を用いてp53遺伝子の下流にあるG2/M期停止に関する遺伝子の単離を試みた。 1)138val変異株導入Saos-2細胞の細胞周期同調。まずミモシンを用いてG1停止による同調化を試みたが、毒性が比較的強く薬剤除去後の細胞周期の進行があまり良くなかった。そこでアフィディコリンによりS期のはじめに同調し、薬剤除去後低温(32.5C)と高温(37.5C)で6時間培養後、RNAを抽出した。2)differential display RNAサンプルからポリA-RNAを精製し、日本ジーンの非放射性finger printing kitにより行った。その結果、アクリルアミド電気泳動で3種類のバンド(いずれも約200塩基程度の大きさ)が低温にシフトしたサンプルに強く検出された。3)クローニング differential displayを行ったゲルより、発現に差が認められた3種類のDNAのバンドを切り出しTAプラスミドにクローニングした。4)塩基配列の決定と機能の推定 それぞれのバンドに由来するTAプラスミドのインサートの塩基配列を決定した。その結果第一のクローンは最近報告されたBTG2と同じ配列、第二はミトコンドリアの16Sリボゾームと同じ配列、第三はデーターベースに無い配列を持っていた。現在これらクローンがp53によって発現制御されるかの解析を行うとともにG2/M期での役割について解析している。なおBTG2はp53で直接発現制御され,G2/M期で関与する可能性が報告されている。
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