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1996 年度 実績報告書

膜性骨化に及ぼす放射線照射の作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08457497
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

渕端 孟  大阪大学, 歯学部, 教授 (70028728)

研究分担者 平沼 広子  大阪大学, 歯学部・付属病院, 医員
古川 惣平  大阪大学, 歯学部, 講師 (80173524)
キーワード放射線照射 / 膜性骨化 / 骨芽細胞
研究概要

成長期の個体に放射線を照射すると骨格の発育成長異常が発生する。我々はこのメカニズムを解析するために以前より膜性骨化をおこすマウス頭蓋骨から分離された骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1細胞を用いて膜性骨化に対する放射線の影響を検討している。MC3T3-E1細胞はI型コラーゲン、アルカリホスファターゼ活性(ALPase)、オステオカルシンなどの分化形質を発現し、石灰化を誘導する。そこでX線照射の増殖、分化あるいは石灰化与えるX線照射の影響を検討し、現在までにX線照射はMC3T3-E1細胞の増殖を抑制する一方で、細胞一個あたりのALPase活性と石灰化量を上昇させることが判明している。本年度は以下の研究を行った。
1、MC3T3-E1細胞以外の骨芽細胞様細胞株ROS-17/2.8-5細胞や初代骨芽細胞培養系を用いて、1から10GyのX線照射がそれぞれの培養系の分化、石灰化を誘導するか否かを検討した。この結果、これらの細胞でもX線照射は骨芽細胞の分化と石灰化を促進することが確認できた。
2、次に、X線照射がMC3T3-E1細胞の石灰化を促進するメカニズムを追及するために照射群の細胞層蛋白を2次元電気泳動に展開してX線照射によって特異的に発現レベルが変化する蛋白の有無を検討しものの、非照射群との間に大きな差は認められなかった。
3、さらにALPase活性以外の骨芽細胞細胞の石灰化に関連する因子について分析した。コラーゲン分析の結果、X線照射は細胞一個あたりが産生するI型コラーゲン量を最大で135%上昇させることが判明した。また、非コラーゲン性蛋白についてはノーザン法を用いてオステオネクチンmRNA、オステオポンチンmRNAの発現は照射によって変動しないものの、オステオカルシンmRNAの発現は上昇することを明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Fuchihata: "Effect of X-ray irradiation on proliferation and differentiation of osteoblast" Calcified Tissue International. 59. 307-308 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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