研究課題/領域番号 |
08457503
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
中林 宣男 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (30014020)
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研究分担者 |
岩崎 泰彦 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (90280990)
渡辺 昭彦 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (30126263)
石原 一彦 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (90193341)
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キーワード | 歯科材料 / 接着性レジン / 象牙質 / 引張り試験 / 樹脂含浸象牙質 / ダンベル型試料 / 接着 / 医用材料 |
研究概要 |
現行の接着試験では、象牙質の断面積を規定しておらず、単に接着面積のみを規定して接着試料を作成して測定に供している。そのために接着操作中に象牙質の中に欠陥部分が生じても、象牙質の断面積が大きいため分で破断することはまれであった。そのために、象牙質内に生まれていた欠陥での破断は、コラーゲンが加水分解を受けて弱くならないと起こりにくい。本研究で提案したい接着試料は、その象牙質被着体の断面積を接着面積と同一にすべきであるというのが基本である。即ち象牙質に接着性レジンを接着した後、象牙質にアクリル棒を接着させた試料から、接着界面が中央にくるような象牙質とアクリル板がつながった短冊状の板を切りだし、この試料に引張り荷重を加えると荷重は接着界面を中心に均一に加えることが可能であり、象牙質、接着界面、硬化接着材、アクリル樹脂の中で最も引張強さが低い部分で破壊がスタートすると考えられる。従って、万一象牙質の内部に欠陥があると、そこで破断がスタートするとために、欠陥を見出すことが可能であると考えた。4-META/MMA-TBBレジンを接着材とした接着試験を新しい試料作成法に従って行い、従来の接着試験法と比較検討するとともに、10-3処理の時間を積極的に変化させてスメア-層除去中に象牙質の中に生まれる欠陥を確実に見出せるかを確認し、改良法を考えた。そして欠陥の発生具合を破断面の走査型顕微鏡観察により詳細に観察し、これまで蓄積してきた長期水中浸漬後の接着試料の破断面と比較し、本研究で提案した試料形態の正当性を確認した。
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