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1997 年度 実績報告書

歯周組織再生過程における歯根膜細胞分化に対する増殖因子-ECM複合体の影響

研究課題

研究課題/領域番号 08457504
研究機関大阪大学

研究代表者

平野 裕之  大阪大学, 歯学部, 助手 (40260640)

研究分担者 島袋 善夫  大阪大学, 歯学部, 助手 (50231361)
村上 伸也  大阪大学, 歯学部, 講師 (70239490)
島内 英俊  大阪大学, 歯学部, 講師 (70187425)
岡田 宏  大阪大学, 歯学部, 教授 (40038865)
キーワードヒト歯根膜由来細胞 / 塩基性線維芽細胞増殖因子 / 単クローン抗体 / 細胞外基質
研究概要

歯周組織再生療法の改良に向けて、歯根膜組織における増殖因子と細胞外基質(ECM)の役割を解析した。その結果以下の知見を得た。1、ヒト塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)に対する単クローン抗体BF-24を得た。2、BF-24によりヒト歯周組織を免疫組織染色したところ、多くの細胞がbFGF陽性であり、なかでも歯根膜組織が強陽性を示した。そこで、歯周組織再生・創傷治癒過程おけるbFGFの関与を探るためにビ-グル犬歯槽骨に3壁性骨欠損を作製した。免疫組織染色を行ったところ術後1週間後に強いbFGFの発現が認められた。3、マウス歯根膜細胞クローンMPDL-22を樹立した。本細胞はbFGF存在下に未分化な状態を維持して増殖を続けるが、bFGF非存在下ではコンフルエント後分化が進み石灰化物を合成した。又、セメント質中に含有されるタイプIIIコラーゲン、靱帯にみられるタイプXIIコラーゲンmRNAを多量に発現していた。そこで硬組織内に見いだされる非コラーゲン蛋白のmRNA発現を検討したところ、オステオカルシン、オステオポンチンといった骨内蛋白質の発現が上昇し、これらの蛋白質の発現が分化と関連する可能性が示唆された。4、ヒト歯根膜由来細胞によるECMmRNAの発現を検討したところ、無刺激に比較してbFGF存在下にはラミニンmRNA量は増加したがタイプIコラーゲン産生は減少した。フィブロンネクチン、タイプIIIコラーゲンmRNA量には有意な変化は認められなかった。一方、FGFレセプター-1,2mRNAを発現していた。5、セメント質由来細胞増殖因子を探る目的で、セメント質の酢酸抽出画分から生化学的手法により歯根膜細胞の増殖誘導能を指標に精製を進めた。その結果分子量10〜20kDaの画分に強い増殖誘導蛋白が存在し部分アミノ酸配列よりIGF-I類似蛋白であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Takayama et al.: "Effects of basic fibroblast growth factor on human periodontal ligament cells." Journal of Periodontal Research. 32. 667-675 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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