研究課題/領域番号 |
08457507
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小川 哲次 広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (50112206)
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研究分担者 |
東 富恵 広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20034233)
中西 恵治 広島大学, 歯学部, 助手 (00136102)
吉野 宏 広島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (50240338)
平川 正彦 広島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (90243584)
河口 浩之 広島大学, 歯学部, 助手 (10224750)
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キーワード | 再植歯 / 培養歯根膜細胞 / 新生セメント質形成 / 免疫細胞化学 / 組織学的評価 |
研究概要 |
本研究では、歯根膜細胞の培養、再植歯への培養細胞付着および再植動物実験における一連のシステムを確立し、再植歯周囲の新生セメント質および歯根膜組織の形成状況を形態的に評価した。 1.歯根膜細胞の培養と再植歯への付着法の確立 ラットならびにイヌ臼歯より遊出させた歯根膜由来細胞を培養し、初代培養細胞を実験に供した。上下顎臼歯を抜歯し、-70℃にて凍結保存する。次いで、実体顕微鏡下にてラットおよびイヌ歯根のセメント質を完全に除去し、これに培養ディッシュ上でbromodeoxyuridine (BrdU)にて標識した培養歯根膜細胞を付着させた。 2.再植システムの確立 ラット第一臼歯近心根とイヌの小臼歯を分割抜歯し、再植術を同部に行う再植システムを確立した。 3.再植術後の硬組織形成状況についての評価 (1)光顕ならびに電顕観察によって、再植歯周囲に新生硬組織が誘導されていることを確認し、BrdU,IodU標識の細胞標識により、培養歯根膜細胞が再植歯周囲の硬組織形成に主要な役割を担っていることを明らかにした。 (2)光顕・電顕的免疫細胞化学的観察により、新生硬組織と再植歯との界面にオステオポンチン、骨シアプロテインなどの糖蛋白質が存在することを明らかにした。 4.総括:培養歯根膜細胞がセメント質誘導能を有することが示され、本研究システムが歯根膜の再生療法に向けたアプローチとして有用であることが示唆された。
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