研究課題/領域番号 |
08457549
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松本 憲 大阪大学, 歯学部・付属病院・第二口腔外科, 講師 (20127301)
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研究分担者 |
渥美 友佳子 大阪大学, 歯学部・付属病院・第二口腔外科, 医員
生澤 操 大阪大学, 歯学部・付属病院・第二口腔外科, 医員
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キーワード | 顎関節 / 神経ペプチド / 三叉神経節 / SP / CGRP |
研究概要 |
顎関節症において一次感覚神経の神経ペプチドがどのように関与しているかを、以下の方法により検索した。 1)顎関節支配三叉神経節細胞の局在と神経ペプチドの分布 ラット片側顎関節を剖出し、関節腔内に5%Flast Blue(FB)を注入した。注入3日後に動物を灌流固定し、三叉神経節を摘出し連続凍結切片を作成し、抗calcitonin gene-related peptide(CGRP)および抗substance P(SP)抗体を用い、関節蛍光抗体法を施した。FB標識細胞、FB標識細胞でCGRPあるいはSP陽性細胞を示す細胞の局在とそれらの細胞の断面積を計測した。FB標識細胞の多くは同側の三叉神経節第二枝と第三枝領域の境界に認められた。一部は第二枝領域にも認められた。これらの細胞は中型であった。このうち16.6%がSP陽性であり、また19.5%がCGRP陽性であった。 2)実験的顎関節炎での三叉神経節での神経ペプチドの変化 片側顎関節腔に2% complete Freund Adjuvant(CFA)を注入し、その3日後に1)と同様にFBを注入し3日後に三叉神経節を摘出しCGRPとSPで免疫染色を行った。その結果FB標識細胞のうち12.6%がSP陽性であり、17.9%がCGRP陽性であった。 以上のことより、実験的顎関節炎では三叉神経節由来の一次感覚神経のうち、おもにSP陽性ニューロンが減少することが分かった。
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