研究課題/領域番号 |
08457566
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
石川 雅章 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (40114730)
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研究分担者 |
向井 美恵 昭和大学, 歯学部, 教授 (50110721)
三輪 全三 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30157705)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 統合型解析システム / 舌動態分析 / 舌突出癖 / 開咬 / 超音波診断装置 / エコーウィンドウ / 三次元局面形状計測装置 / 歯列口蓋形態 |
研究概要 |
本研究は舌機能の発達に変異を示す小児に対し、三次元形状測定機などによる歯列口蓋の形態分析と超音波診断法による舌機能動態解析とを統合するシステムを構築し、術前の診断ならびに治療結果の評価などの臨床応用を目指すものである。 平成8年度に超音波診断装置(東芝メディカル(株)SSA・250A)を導入し、装置の操作に習熟するとともに、舌機能変異の評価に最適なエコーウインドー、舌切断面などを決定した。また、個体間、個体内でエコー画像の定量的比較を行うために、ブローブ固定ユニットの組み込まれた頭部固定装置を考案製作した。 平成8年度後半から平成9年度には、舌突出癖を伴い開咬を示す小児、および対照群となる臨床的正常咬合を示す小児について解析を行った。その結果、開咬群の口蓋形態は乳犬歯より前方の口蓋容積に変異が大きいことが示された。対照群の嚥下時舌背は、中央部に陥凹が生じ移動していくのに対し、開咬群では舌正中部から側方に至る広い範囲が一体となって下降し、中央部の陥凹形成が十分ではなかった。また、患児が各自の舌運動様式を正確に認識するために、三次元形状測定装置から入力した本人の顔面と上下歯列弓のなかで各自の舌が運動するアニメーション作製を最終目標とするサブプロジェクトに着手した。 平成10年度には舌習癖除去装置装着後の舌機能の経時的変化について定量的に検討し、かつ各群の典型的な嚥下時舌背の動きを時系列による三次元表示としてあらわした。その結果、舌突出癖を有する患児に可撤式習癖除去装置を装着すると、舌中央部に形成される陥凹は依然として対照群より広範囲に及んでいるものの、辺縁部の舌運動は対照群のそれに近くなった。
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