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1996 年度 実績報告書

細胞の老化及び性ホルモンの低下が歯周組織の再生に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 08457570
研究種目

基盤研究(B)

研究機関広島大学

研究代表者

岩本 義史  広島大学, 歯学部, 教授 (90034165)

研究分担者 島津 篤  広島大学, 歯学部, 助手 (10274094)
森下 真行  広島大学, 歯学部, 講師 (90166405)
キーワード歯周疾患 / 性ホルモン / 老化 / 歯根膜線維芽細胞
研究概要

矯正治療のために便宜抜去された側切歯より歯根膜組織を剥離し,10%牛胎児血清を含むDMEM培地下で培養を行った。数日後,組織片より遊走してきた細胞を歯根膜由来線維芽細胞(PDL)とし,同培地で継代培養した。性ホルモンがPDLの機能にどのような影響を与えるかについて検討する目的で,無血清培地を用いてPDLの培養を行った。無血清培地としてはASF-301を用いた。
(1)培地中に0, 0.2, 2.0および20ng/mlのエストラジオールを添加し,PDLの増殖に対するエストラジオールの影響について検討したところ,96時間後では2および20ng/mlのエストラジオールにより,コントロールに比べ有為に増殖が抑制された。
(2)PDLのコラーゲン産生に対する性ホルモンの影響では,培養5日目以降20ng/mlのエストラジオール添加によりタイプIコラーゲンの産生が促進されることが示された。
(3)石灰化ノデュール産生に対する性ホルモンの影響について検討するため,無血清培地中に,10mMβグリセロリン酸および20ng/mlエストラジオールを添加し20日間培養を行った後,アリザリンレッド染色を行った。その結果,エストラジオール添加群ではコントロール群に比べ有意に多数の石灰化ノデュールの産生が認められた。
以上の結果より,エストラジオールはPDLの有する様々な機能に影響を及ぼすことが明らかとなった。従って,生体の老化により性ホルモンレベルが低下することにより,歯根膜組織が臨床的にも大きな影響を受けることが示唆された。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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