研究概要 |
イルシナールAの合成 前年度に引き続き、マンザミンAの全合成を目指し、3,4-ジヒドロピリジノンとシロキシジエンを用いるDiels-Alder(DA)反応を基軸とする合成戦略に基づいて、4環性中心骨格の光学活性体の合成に成功した。即ち数種の光学活性ジエノフイルの合成を行い、種々のジエンとのDA反応により、目的の立体配置を有する環化付加体を得、これより光学活性4環性中間体に導いた。更にB環へのアシル化、続くケトンの還元、脱水後、アリル位の酸化により、13員環構築に必要な官能基導入方法を開発した。 DNA修復酵素vsrの結晶化と発現システムの解析 前年度にはvsrの過剰発現に成功したが、本年度はvsrタンパクのトリプシン処理により、N末端より20アミノ酸切断によるポリペプチドの結晶化と続くX-線構造解析に成功した。さらに触媒活性領域を推定することが出来た。
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